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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第10章 嫉妬心は愛情の塊



「ごめん。私、先寝るね。

シャキーラ、明日は二人でアミューズメントパークに行きましょう。」


「二人?」


「うん。"柳沢くん"に紫音見ててもらうから。」



「ーー・・なに、突っ張ってるの?」

「別に。ただ疲れちゃったの!
この前ハンソンと色々遊びすぎちゃった」


ううん、遊ばれたんだ。身体をーー・・。

愛情と云う"罪に問えない形ないモノ"を武器として。


「何で泣いてるの。何かあったんでしょ。」


「泣いてない!寝る!おやすみ!!」


紫音を抱いて、寝室に走った。


本当にー・・訳わかんないよね、今の私。

何で泣いてるの?腰の痛みも傷心もだいぶん癒えたはずだったのに。なんか全部が重なって辛くなったのかしら?

シャキーラがせっかく仕事の休みとって、日本まで来てくれてるのに・・。悪いってわかってる。

前みたいに冷静で他人の事や恋愛なんか
二の次、三の次だった自分に戻りたいーー・・。

もし、あの時の私なら

例え少しは傷ついたとしても、
ここまであからさまな態度はしなかった。

絶対に最後まで隠し通せてた。


それなのにー・・今は。

ヒステリックとまではいかないけど
自分の喜怒哀楽を思いっきり他人に見せる様になっちゃって。笑顔ならまだしも悲しい気持ちまでもーー・・。


でもね、そうなるのも仕方ないよね。なーんて。

だってー・・良いと思った男


ハンソンや蓮には私の思いが通じず、
半分無理矢理ともとれる、一番嫌いな行為をされた。

そして柳沢。

彼だけはいつでも私の嫌いなことはしてこなかったのに

別に女が居るなんてーー・・。



どっちつかずだった私が悪いのー・・?


でも、なんでこんな恋愛や出逢いばかりを経験してしまうんだろう。




色々な思いが、順番など気にせずに
頭にめぐってきて、今にもパンクしそうになる。


月の光を微かに受け止めながら
私は外の声や音楽をシャットアウトする様に

イヤホンをつけて、枕に顔を沈めた。


段々、涙で濡れていくけどーー・・もういいや。
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