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第11章 魔法の検査薬

「Shion-.
How are you ? Fine ?

... yeah okey you are fine .」

チャイルドシートに座った紫音を見て、サングラスをはずしてから喋りかける光。

彼も、紫音に話かける時は英語にしてくれる様になった。私含め三人で出掛けたりご飯食べてる時は日本語なんだけどね。

これで、紫音は私の英語と光の英語を聞いている事になる。発音や言い回しなが混ざらなかったらいいなぁ。


「やっぱ一泊二日だと大変かな？」

「しょうがないよ。クリスマスやし、今日言って宿泊日数伸ばすのは無理やろう･･」


「そうだな。」


ナビを有名な温泉にセットする。
片道二時間近く。途中で、休憩を挟さんだとして･･旅館につくのは二時間半後かな？

軽くお菓子をもってきていてよかった。

彼の運転は快適そのものだし、紫音も車が好きなのかあまり愚図らないし、最高だよね～。

「じゃがりこいる？」

「いらねぇわ。こぼすなよ」


「は～い。」



今回の旅行を提案したのは光。

二週間後に迫った代表戦の練習の疲れを癒したいから温泉にしたらしい。本当かよ！ってね。

まぁ、でもちょっとは心配してる自分が居る。

試合相手がー･･イギリス。つまりハンソン達に決まってから練習の日数が増えたし、ファンやマスコミからのプレッシャーもすごいものになってる。

ハンソンはコロンビア出身だけど国籍はイギリス。理由は聞いた事ないけど、ブリトニーの話によると両親と揉め事があったかららしい。コロンビア愛はすごいと思うんだけどね。


ハンソンと光の試合が日本で見れるなんて普通じゃ有り得ない事。だって、日本代表はイギリス代表と互角に戦えるだけの強さを持っていない。

それなのに、試合をホームで･･つまり日本で行うんだ。


サッカー協会とやらが、相当イギリスを口説いたんだろうな。おかね？それともー･･光とハンソンのマッチング･･？

二週間前でこれなら、一週間前なんてすごい事になるだろう。新聞や週刊紙の見出しが想像つくー･･。


日本がー･･いや、全世界が見守る親善試合。


エースナンバー同士の戦い。

しかも、みんなは知らないけどー･･
この私が絡んでるんだ。二人とも絶対本気になる。

光もハンソンに対しては子供っぽいところがあるし。