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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第11章 魔法の検査薬
「ふ~ん。選んでやるよ。
この他にも沢山種類あるし、女じゃ分かんないでしょ」
「はぁ!?何でさぁの片思いの相手のスーツを俺が選ぶの!?」
「じゃあお前は出てればいいじゃん」
「なっ!!・・いいよ!選ぶよ!!」
相変わらず元気だな~蓮は。
響はー・・見たことのない笑顔で、
紫音と遊んでいた。この人も子ども好きなんだろう。
買い物袋をぶらさげてる私のみだったら
話しかけてもこなかったスタッフの人ー・・。
それなのに今は2人も、目の前で直立不動で立っている。
わかりやすい人達ね~。
「どんな人なの?」
「その質問難しいわよ。とりあえずワガママ」
「違うわ、そんな事聞いてない。はは!
見た目だよ、見た目!」
「ん~・・・背が高くて・・」
「どのくらい?」
「遥くんよりも少し高いかな」
「だと・・・光くらいだな」
ーー・・ギクッ!
光くらいじゃない・・光なのよ!!
バレない様にしなきゃー・・。これまでの彼の努力が水の泡になる。
「そ・・そうかな~」
「そういえば、最近アイツと四人で出掛けてないよな。
誘っても夜は家で食べるばっかだし」
「あぁ。確かに」
「料理なんて出来んの?」
「アイツは、卵焼きしか作れねぇ」
ーー・・料理できるって言ってたのは、うそなんだ。
私に気を使ってくれてたのかな?
「はぁ?じゃあ何食ってんだって話じゃん」
「彼女でもできたんじゃねぇの?
それか、イギリスから家政婦連れてきたか」
紫音の手を握っている響の言葉に肩を揺らしそうになる。
「あぁ、そうかもね。
光が彼女・・信じられないな」
「マジで。今までの女が聞いたら怒り出すぞ」
「女優のkieraとかな」
「それは・・・やばいだろうな」
kiera・・どういう関係だったんだろう?
日本人初のブロードウェイミュージカルに挑戦した人。
とても綺麗でスタイルが良い。
「泣かせた女は数知れずって言葉、アイツのためにあるようなモンじゃん」
「はは!それもそうだな!」
「まぁ、いいじゃん!柳沢のことは、ね?」
「あぁ・・ごめんごめん。で、他は?」
「んー、少しだけ茶色なの。髪の毛」