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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第11章 魔法の検査薬
思い出す、ハンソンとの楽しかった日々。
二人で恋人ごっこをしてパーティーに参加したのも
日本食屋さんに行ってから買い物をしたのもー・・・
やけくそパーティーといわれる
“準優勝祝い”で再開を喜んだのもー・・・。
すべて、幸せだった。
まさか、あんな方向で時が進んでしまうなんて考えてもいなかっただろう。
いつの間にか、私は柳沢と籍をいれて、
一人の息子の母親になっていた。
私達二人に血のつながりはない。
でも血のつながりよりも遥かに濃い“愛と絆”を心の底から、感じさせてくれて・・教えてくれた。
私の大事な、天使の様な存在の紫音。
“愛してる”
“小百合、恋っていうのは頭脳戦なんだよ”
“俺があんたら二人を何としてでも守る”
ーー・・この言葉は・・・光?
ねぇ、私はどうすればいいんだろう。
このまま柳沢を愛してしまっても良いのだろうか?
アバズレー・・といわれるかもしれない。
でも、それでもー・・・
私が、今何よりも大切と思うのは、光。あなただけなのよー・・。
確信がもてない、っていうのは・・・どうなんだろう。
本当でもあって嘘でもある。
あなたと本当の夫婦になることを
恐れてしまっている自分がいるー・・・。
ねぇ教えてよ。
私は貴方のことを愛してるの?
じゃあー・・こうやって時々ハンソンを思い出すのはなぜなの?