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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第12章 前夜祭


まず、背負い投げって言葉が出てくる事に吃驚。何でその例えを使おうとしたのだろう。それが私には理解出来ない。

「本当、変わったよね。パパ」

「そうか」



「うん。クレイジーになった。」

「情熱的な紳士じゃなくて?」


「それは無いわ。ヒャクパーない。」
「はい、出た。あんたの全否定~」

「なにそれ。」


「いつも、頭ごなしに全部否定から入るだろ」


「はぁ?!いつ?!」


「籍入れろって言った時も、紫音連れてきた時も、とりあえず開口一番で"無理!"だったじゃん。」


「ちょっー・・っ!ほんまによう言えるなぁ!」



「ぷっ、はは!嘘だよ、嘘!

ふざけたんだ、ばーか。」



「ふざけやんといてくれる。

な~紫音。ほんまに嫌やねぇ。」


「なんで英語と日本語交ざってんだよ。
別に俺、日本語でもいいけど。」


「私の日本語なら良いけど、あんたの日本語はダメ。汚い。」

「それこそ"はぁ?!"だわ。」



「逆に"はぁ?!"よ!

それなら、もっと汚いスラングとか男言葉使わずに綺麗な日本語で喋ってくれる?!」

「やだよ、面倒くせぇ」


「じゃあだめ。パパはずっと英語!!」

「Fuck」



「あぁー・・もう、あんた本当なめてんの?!」


賑やかなリビング。笑い声と、私の怒り声が爆発しそうになっている。でも、心地良いの。

さっきまでテレビを見ながら沈んでいた空気が嘘みたい。やっぱりこの二人が私の前に現れるだけで、心が浄化されるーー・・。子供と旦那の力っていうのは恐ろしいのね。
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