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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第13章 合縁奇縁
「さぁ、ここで先発メンバーを紹介いたします」
画面上に、メンバーの名前とポジションが表示された。
柳沢含め、岸野くんや宮元くんといった有名な人達ー・・。
そして、名前も知らない様な新人くんたちも何人か起用されている。
一方のイギリスは新人はあまり居なかった。
若くで、先発なのはマークス、ハンソン、マセラのみだろう。
他は、結構古くからイギリス代表としてプレーをしている選手ばっかりー・・・。
対象的だな。
監督の考え方が全然違うのが素人の私にも伺える。
きっと日本代表の監督さんは
色々な人を使い、新しい力を感じながら勝利を手にしたいのだろう。
だけどー・・イギリス代表の監督さんは
古くからプレーをしている安定さを武器に勝利を手に入れたいー・・。
保守的なイギリスっぽい考え方、ふとそんな事を感じた。
監督は出身イギリスなのかな?それなら妙に納得がいく。
「紫音ー・・・。」
「あー!」
「パパが、もう来るよ。」
「うう」
「--・・私、どうすればいいのかな」
それこそ、保守的なのは卒業したほうが良いのか?
もっと新しいことにチャレンジしていくべきなのかー・・・?
スマートフォンのロックをといて、待ち受け画面を見つめる。
水族館で撮ってもらった三人の写真。
“家族”として接することに対して慣れていないのが写真からでも分かる、だけど、そこがかわいくて、何か・・・幸せを感じれて・・・。
「ーー・・愛してたのかな」
「私ー・・ちゃんと愛してたのかな・・・。」