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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第13章 合縁奇縁
“男は星の数ほど居ると
皆慰めてくれたけど
一枚きりの一緒の写真
破る勇気さえなくてーー・・
誰かとお酒飲むときも
知らないうちに比べているの。”
“グラスを持つ、その仕草さえ
あなたと、違うとー・・許せない・・・”
“泣いて、泣いて、シーツ握り締めて
忘れられる恋なら良いけれどー・・・
酔って、酔って、酔いつぶれても
貴方の名前、呼んでいるーー・・・”
そんな歌詞が頭の中を巡ってきた。
本当にその通りー・・・。
男なんて無数に居る。
私が選びさえしなければ、彼氏もセフレもすぐ出来る。
そう思っていた。
でもー・・違うのよ。
本当に愛せる人なんて
そんな都合よく私の前に現れないの。
今、この辛い状態を正直、放置して逃げ出したい。
誰も追いかけてこない場所に連れて行ってくれて
私が彼達を忘れるくらい溺れてしまう様な恋を提供してくれる人と出会いたい。
だけどね、出会えないの。
ううん、もし、そんな男の人が居ても
結局、比べてしまう。
その基準は、ハンソン?
それとも柳沢?
わたしが、グラスの持ち方や
喋り方、ひとつひとつの言動を比べてしまう。
そしてー・・いつも名前を呼んでしまう人物は誰なのよー・・・。