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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第14章 確かな愛
「私の事、調べられてなかったらいいけど」
「道が無いんだから、その心配はないだろーー・・あ!あんた、ハンソンとキスしてなかった?決勝戦で!」
「うんー・・まぁ、顔は見えてないと思うから
そこは良いんだけどー・・ほら、仕事とかさぁ?」
「あぁ。大丈夫だよ。」
「かなぁ?」
「もし、仕事の詳細がバレても、あんたを助けてくれる人は五万というだろ。ろくでも無いことかかれてたら、ハンソンもそうだしシャキーラも反論してくれるさ。シャキーラの仕事が固いんだったらなお更。皆、“類は友を呼ぶ”っていう言葉に従って、“あ、あの人の親友ってことは、きっと週刊誌の情報は嘘で、普通の仕事してて・・固い女性なんだろうな”って思うよ。」
「子どもが、ハンソンの子って知れ渡っても
批判・中傷されないかな?」
「それはしらねぇ。俺の気持ちに気付かず、アイツと愛をはぐくもうとしてたあんたが悪い。」
「--っ」
「まぁ、気にすんなよ。
色々、文句言われても
俺はあんたと紫音を守り続けるし、
お前には俺以外にも守ってくれる人がいるだろう。
遥や蓮もそうだ。」
「うん・・・」
「一人じゃない。一人だけで批判と戦うんじゃない。お前には、一般の人からうらやましがられるほどの人脈と人望がある。
ただ、腹の子を五体満足で産むことだけを今は考えろ。」
「余計な心配して、ストレス溜めんじゃねぇぞ。」
「あんたはただー・・飯作って、良い母親して
俺の帰りを待っとけばいいんだ。」
「あーだめ、泣きそうになるやんか」
「はは!涙線がゆるくなったもんだなぁ」
「誰のせい?」
「俺かも。」
「自覚してるんやん」
「あのときに、お前の愛を感じたからな。」
「馬鹿。」
「うるせぇ、おまえの方が馬鹿だ」
小学生みたいな言い合いをしてから、二人で笑い出す。
途中で買ってきた、お菓子を食べながら
私達は、遥くんや響の話に花を咲かせた。
その花はー・・・
薄紅色をしている、
純粋にその場の楽しさを感じさせてくれるモノだったと思う。
これが、本当の家族だけが咲かせられる花であり、
本当の家族しか感じられない何かを持っている花なのだ。