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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第14章 確かな愛

「静粛に!!」
いやいや、無理だよ。私が記者でも静かに聞いていられないと思う。さっきのダブルパンチ+で、まさかの子供が居ます発言?!それ、しちゃうの?!
いずれかはバレる事だから言わないといけない日が来るんだろうけどー・・今言う?!心底、そう思った。
「その子は、男の子です。僕が本当に尊敬してやまなかった先輩の子供になります。ですがー・・まぁ、その先輩と先輩の奥さまが、不運により、お亡くなりになられまして、僕達二人が、その子を養子で、自分の子供として受け入れることになりました。」
「三人で過ごしてきた四ヶ月の期間に、僕は彼女から、そして我が子から沢山の事を学び、少しだけですが人として成長する事が出来ました。その子を受け入れたのは四ヶ月前ー・・つまり、彼女と籍をいれた時と重なります。」
「色々な憶測が飛ぶ事は予想できますが、今この場を借りて、はっきりと伝えたい事はただ一つだけです。」
「僕は、出会い方や、課程はどうであれ」
「妻と、子供と妻のお腹の中にいる子を深く深く愛しています。自分の命に代えてでも守っていくつもりでいます。」
「だから、この先色々な真実が、違う場面で明るみになっていったとしても、彼女を貶したり悲しませたりした人を許す気なんて一切持ち合わせていません。」
「彼女はー・・僕と子供の過去を受け入れてくれて、そして誰よりも強い母親でいようという努力をしてくれている素晴らしい女性です。強くてー・・、地位や財力に惑わされなくてー・・冷静でー・・だけど、時に涙もろくて」
「この先、一生彼女を越える女性には出会わないと思う。本当に、そう思えるほど素晴らしい女性なんです」
「だからーー・・。」
「絶対に泣かさないでください。
彼女が一般人であるということをしっかりと肝に命じておいてくれよ。」
最後の一文は、虫酸が走るほど、
低くて怖い声だったーー・・。
彼の怖い部分をはじめて見た瞬間だー・・。

