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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第16章 決戦の舞台

今ごろツイッターなんかでは、"あの光が、お嫁さんに向かって、ハート作ってた!頭撫でてた!やばい!"という文が溢れているだろうことが予測出来る。

"あの柳沢が、かみさんに向かってハート作ってたよ!子供みたいな笑顔で!なにあれ、あいつはあんな奴だったのか?!クールはキャラか?!"

ほらね!松永さんは、若者達と同じ熱くて純粋なハートをもっているんだよ!


"あはははは!柳沢選手だって、そりゃそれくらいはするんじゃないんですか?"

"ぶはっー・・!あの野郎ー・・ははっ!"


"え、俺信じられないよ?!本当に!"

"ははっ。まぁまぁ松永さん。落ち着いて。え~日本は柳沢選手が先点を決めましたので、なんと、今のところリードをしています!開始15分の奇跡です!"

遥くんも、なんとか場を纏めようとしているみたいだけど他二人同様、笑いが込み上げてくるみたいだ。そんなに面白いか?!ー・・と思ったけど、立場が変わって私が遥くんや響なら。

うん、間違いなく笑っちゃってる。

これって自分が愛してるひとに、される身だから嬉しいのよ。普段のぶっきらぼうの光しか見ていない人なら、あのギャップに惚れる以前に、まず驚くよね。

紫音や千代菊、そして私への愛情表現の仕方は本当に欧米か!と突っ込めるほどのものだ。愛して愛してやまない。とよく言われるけど、それを上手に私達に示してくれている。


「ぱぁぱぁ!」

「千代~、パパがシュートしたよ。」


「だぁでぃ!」

「ダディー・・最高だもんね。」


笑みが浮かぶ私を見て、珍しく紫音が手を伸ばしてきた。千代菊をシャキーラに渡して、次は私が紫音をだっこする。出会ったころは三ヶ月だったのにー・・今はもう二歳二ヶ月。

いや~時の流れは早いね。

今と同じ一番前の席で、結果を見守っていた数週間後に、私はこの子のママになることになったのだ。


ーー・・不思議だよ、縁って。家族って・・。





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