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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第3章 寂しがりやの法則


「私、飲んでないから送っていくよ。まず蓮から。」

「はぁ?!」


「予想以上にしんどい。」
「・・でも!ー・・っ分かったよ。北九駅の近くで降ろして」


いかにも腑に落ちなさそうな態度をされるけど、しょうがない。あれからそのまま帰ってたならまだしも、ご飯を食べに行ってなんだかんだで気疲れしているのだから。


「俺は新南のロータリーでー。」

「俺は緑山。」

柳沢がまさかの緑山ー・・ここ、東京で郡を抜いている高級住宅街だ。どちらかと言えば遥君のイメージっぽいのに。

なんて思いながら運転を再開する。

横で不貞腐れている蓮は可愛らしいけども、やっぱり二日連続はキツい。蓮と性格が合わないのかー?それとも、この時期が悪かったのか。

別に嫌いではないし
どちらかといえば、可愛らしいなぁと思って好きの部類に入るのは確かなんだけどー・・。


好かれる事が苦手なのかもしれない。
彼氏彼女っていう関係がー・・特別視されるのがー・・得意ではない。



「そこ左ね。」

「はい。」


BGMは、オルゴールに切り替わった。

時間帯とお腹の具合、そしてオルゴール。私は運転をしているからマシだけど、他の三人は眠たいだろう。

雨はすっかり止んでいた。

北九独特の居酒屋等のネオン看板が見えてくる。
歩いている人は酔っぱらっているサラリーマンや、若い子達が多い。大阪で例えるならば難波辺りかな?

京都の祇園とはー・・また違う。


「人多いんやね。」

「うん。まぁ、駅から近いしバレる事はないけどな。」


「そう。」


我が物顔で、灰皿の蓋をあけ紫煙をふかす蓮。

隣に止まったのは、車体がかなり低いクラウン。
乗っている子は若い子だろうか?

高級車と呼ばれていたクラウンが
今は何故か、ヤンキーみたいな人に好かれている理由。

それは型落ちしたのは値段がとても安いからだろう。

同じ国内高級車ならレクサスが良いが
レクサスの型落ちはー・・最低でも150は要る。

手が届かないからクラウンー・・?


「変なの。」


「ん?」



「あ、ごめん。独り言。」
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