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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第3章 寂しがりやの法則
「ありがとう。光、明日気を付けろよ」
「うん。」
「遥も、明後日たぶん打ち合わせ一緒だから。」
「まじで?了解~」
「さぁ、今日はしっかり寝ろよ。明日電話する。」
明日・・?あぁ、何か誘われてたっけ。
「分かった。おやすみ。」
「おやすみ~」
ドアが閉められたのを確認してからコンビニでUターンをする。次は土地的に遥君だ。
「冷たいね~」
「そうかな」
「うん。だって、どうせ今日は泊まりにくる予定だったんでしょ?あいつのあのスネ具合を見る限り。」
「私は"来て良い"って言った訳じゃないよ。
あの子が半ば強制的に・・。」
「断ればいいじゃん?
思わせ振りは可哀想だろ~。」
「断れない性格やねんもん。仕方無い。
それなら、遥君が蓮に諦める様言って。」
「あ、好かれてるっていう自覚はあんの?」
「まぁ、一応。嫌われてはないでしょう。」
「それは・・そうだな。」
信号が私たちで丁度赤になった。それを良い事に急いで煙草を口に持っていく。
窓からの空気は雨上がりなのに、すっきりしていてどこか肌寒い。
「なんで興味ないの?」
私につられたのか、遥くんも煙草を吸いながら、そんな事を聞いてきた。
なんで興味がないのかー・・。
「別に興味ない訳じゃない。
ただ、相手が誰でも"彼氏彼女"っていうのが苦手。
だからアプローチされても
どうしたらいいか分からへんっていうか・・」
あの子はアプローチとかしないから!って言ってたけど・・私から見れば充分過ぎるくらいだ。
普段どんだけ肉食系男子なんだろう。
「彼氏ほしいとか思わないの?
相手が芸能人だったらいいな~とか。」
「それは無いね。芸能人とか表世界の人とは付き合いたくない。ー・・もっと言ったら誰とも付き合いたくない。」
「なんだよそれ」
「今は仕事が楽しいし。
彼氏が出来ても、心身的にサポートできるかは分からへんもん。私のせいで婚期逃されたりしても困るしね」
「薄情な女だな~。」
「そう?まぁ・・仕事が上手くいかなくなって
友達とも揉めたりしたら彼氏ほしくなるかも。
芸能人と付き合いたい、とは思った事ないけどね。」
「変わってるよな~小百合。なぁ、光?」
「ーー・・。」
「ーーー・・寝てるし。」