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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第3章 寂しがりやの法則

はぁ?本当によく言ってくれる、この人は。
私が何回起こしたと思っているんだろう。

「起こしました。何回も名前呼びました。」

「気付かなかった・・。」
「警備員さんに担いでもらったんやから。」

「なんか、そこら辺で起きてきたけど。
完璧に目が覚めたのは、お前にソファーに投げつけられた時。」


「はぁ・・。送っていこうか?」

また運転か・・と思ったけど、まぁあの位の距離なら大丈夫だ。


「いや、いいよ。ここで寝る。帰るのダルい」

「信じられへんー・・。」


「ん?なんて?」


「何も無いです。」


お持ち帰りされたのは俺の方・・ってナメられてるにも程がある。私は彼と甘い時間を過ごすために、この部屋に連れ込んだ訳じゃない。

運転中にも、緑山に着いてからも
何度も名前を呼んで起こそうとした。

それなのにこんな言い草ってー・・なんなんだ、この人は。


「お風呂ためる?」

「シャワーでいいよ。」


入るのか。


「服とバスタオル取ってくるから待ってて。
あ、これお茶。飲んでいいから。」

面白くもないネタにギャーギャー笑っているテレビの声が耳に入ってきて余計にイラッとしてしまう。

自分に余裕がある時は、基本的に怒らないし苛々する事もないけれど、仕事とかで切羽が詰まると苛々しやすくなる。人間誰しもそうなんだろうけど、この性格は本気で治したいものだ。


急いで寝室に入って隼人が置いていった半ズボンとTシャツ、洗ったばっかりでふわふわのバスタオルを手に持ち、洗面台の横に置く。

もちろん、歯ブラシも一緒に。


「用意出来たよ。どうぞ。」

「煙草くんねぇ?」


「いいけどー・・吸うの?」
「時々ね。年に二回くらい。」

偉そうにソファーに座って煙草を加えながら、テレビのチャンネルを変えていく。

憎いけども、絵になるのがこの男・・

というより、あの四人だ。


浅草響

白河遥

美山蓮

柳沢光


ーー・・この四人は、憎まれ口を叩いていても
偉そうでも、本当に何をしていても絵になる。

今後の芸能界で生き残っていくのが確実な四人だろう。


類は友を呼ぶ、っていうのは本当だ。

かっこいい人にはかっこいい友達がいて、
頭のいい人には頭のいい友達がいる。

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