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第10章 門出

校内が落ち着きを取り戻した頃

青髪の男の動向は以前とは見違えた

練習にも顔をだし、自主トレにも力を入れる毎日

菜月はその変貌に嬉しさと寂しさが複雑にからむ落ち着かない心境になっていた

二人の時間は全くと言っていいほど無くなった

菜月は青髪の男から来てもらわないとこんなにも遠い存在になるとは思っても見なかった

会話も目が合うことも随分昔のことに感じる

話しかける雰囲気にもないことや、まして自身の立ち位置はどこにあるのかさえわからずモヤモヤした日々を過ごしている

バスケ部と水泳部の接点の無さを今頃思い知らされている