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浮気断定社
第10章 依頼人 高橋 美樹
ご機嫌な美樹は鼻唄混じりに待たせていた車に乗り込んだ。
「とちらへ」
事務的な運転手に
「そうねぇ...
一度家に戻るわ」
そう言って携帯を取り出した。
「あ、もしもし。
わたくし」
少し鼻にかかった媚のある声で相手に自分を伝えている。
「今日の夜、食事でもいかが?」
「...
そう。
本当にお忙しいのね。
なかなか私のお相手をしてくださらないじゃない。
高橋に言いつけますよ」
少し拗ねた声を出してみる。
「ふふ...
まあ、お仕事では仕方ないものね。
またにしますわ」
そう言って電話を切った。
そしてすぐに別の電話をする。
「私。
今日、会えるけど」
さっきとはうって変わったぶっきらぼうな声だ。
「ええ。
では7時に麻布のお店で」
そう言って電話を切るとさもつまらなそうに携帯を放り投げた。
「とちらへ」
事務的な運転手に
「そうねぇ...
一度家に戻るわ」
そう言って携帯を取り出した。
「あ、もしもし。
わたくし」
少し鼻にかかった媚のある声で相手に自分を伝えている。
「今日の夜、食事でもいかが?」
「...
そう。
本当にお忙しいのね。
なかなか私のお相手をしてくださらないじゃない。
高橋に言いつけますよ」
少し拗ねた声を出してみる。
「ふふ...
まあ、お仕事では仕方ないものね。
またにしますわ」
そう言って電話を切った。
そしてすぐに別の電話をする。
「私。
今日、会えるけど」
さっきとはうって変わったぶっきらぼうな声だ。
「ええ。
では7時に麻布のお店で」
そう言って電話を切るとさもつまらなそうに携帯を放り投げた。