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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第2章 蓮野に降る雪
トンジュが顔を上げ、サヨンを見た。
「痛くないと言ったでしょう。大丈夫、もう痛みはないから、構わないで」
しかし、トンジュはサヨンの声が聞こえないとでもいうように行動を再開した。チマと次いで下のズボンの裾が引き上げられ、白い脹ら脛が露わになる。
屋敷を出たばかりに見たときは薄赤かったその箇所が青黒く染まっている。トンジュが触れる度に、ズキンとした傷みが走った。
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