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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
 自分は騙されたのだ。助けてやると甘い言葉を囁かれ、信じてついてきたのに、この体たらくだ。
 さんざん口の中を蹂躙された後、やっと解放して貰えた。口の中に自分のものか男のものか判らない唾液が混じり合い、吐き気がしそうだ。
「信じていたのに、トンジュを信じてついてきたのに」
 大粒の涙を流し、サヨンは繰り返した。
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