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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
 トンジュはうっとりと夢見心地でサヨンを見た。
「思ったとおりだ。こっちの締め付け具合も絶妙だ」
 トンジュの手がサヨンの髪を愛おしげに撫でる。
「良い子だから、大人しくして。これからうんと気持ちよくさせてあげますよ」
 その時、トンジュがサヨンの両手を放したわずかな一瞬をサヨンは逃さなかった。
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