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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
 トンジュは弱り切ったように頭をかいた。
「良いですか、本当に何もしませんから、少しだけ脚を見せて」
 嫌がるサヨンを無視して、トンジュはチマの裾を少しだけ持ち上げた。
 サヨンの右脚の状態はかなり悪化している。どす黒く変色した患部は熱を持ち、少し触れただけでも相当痛んだ。
 サヨンは片膝をついて、右脚を地面に投げ出している。チマを少し捲っただけなのに、両脚の奥―下履きを身につけていない秘所の淡い翳りがしっかりと見えた。
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