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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
「埒のないことを考えないで下さいね。ここに残してゆくくらいなら、最初から連れてきたりはしませんよ」
「お疲れさま、遠い道程で、疲れたでしょう。ちゃんと夕ご飯を用意してあるのよ。信じられないかもしれないけれど、腕によりをかけたの。私の作ったものだから、お腹が痛くなったときのためのお薬もちゃんと呑んでね」
 ふざけて言った時、ふいに引き寄せられ、強く抱きしめられた。
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