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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
「あなたのふるさとの話を聞いている中に、そう思ったのよ。かつてこの場所にあったのと同じような、人と人の温もりがある村、すべての人の心のふるさとのような村をまた作ることができればと思った。あの言葉に間違いはないわ。でも、それは所詮、あなたの夢であって、私の夢でない。トンジュ、私はこれから時間をかけて見つけていかなければならないの。お父さまが言っていたように、自分が何の役割を果たすために生まれてきたかを。そして、生きる意味を見つけ出すのは、誰でもない自分自身だと思うの」