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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
「トンジュ、あなた、何を言ってるの―?」
「俺がこれからあなたに何もかも教えてあげますよ、サヨンさま」
 トンジュの手がそろりと伸び、サヨンのすべらかな白い頬をつうっとなぞる。
 氷のような冷え切った手の感触に、サヨンは鳥肌立った。
「最初から決めていたんだ。あんたと初めて逢ったあのときから、あんたを女にするのはこの俺しかいないと」
「トンジュ、何を言って―」
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