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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
 チュッと音を立てて唇を、薄紅色の胸の頂に口づけられた。その音で、サヨンはハッと眼を見開き、茫然とした。
 トンジュが近づいてくる。
 伸びてきた手がいきなり胸の先端をこね回した。
「いや」
 サヨンは烈しい驚愕と恐怖の表情を浮かべ、身を退こうとする。しかし、すかさず男の手が背に回り、逆に引き寄せられた。
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