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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
「ああっ」
刹那、男の指の触れた箇所から妖しい震えが走り、身体全体に漣のようにひろがる。それは全く馴染みのない不思議な感覚であった。まるで弱い雷土(いかづち)が全身を貫いたように快とも不快とも判別のつかないものだ。
サヨンはまだその得体の知れない感覚の余韻に身体を震わせながら、涙を零した。
「ほら、見てごらん」
トンジュに促され、サヨンは自分の身体を見る。波打つ大きな乳房の突起は二つともつんと上を向いていた。
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