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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
 あまりの恥ずかしさに、サヨンは身体を折り曲げ、守るように自分の身体を抱きしめた。トンジュが舌打ちを聞かせ、力ずくでサヨンの腕をふりほどく。
 涙眼で見上げた先に、怖い顔で睨んでいる男の顔が視界に入った。
―怖い、怖くて堪らない。
 トンジュが何を自分に求めているかは判らなかったけれど、ひと月前に襲いかかられたときはチマを捲られ、下半身を弄られたのだ。
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