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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第2章 蓮野に降る雪
 サヨンは脚を引っこめようとするが、強引な手は脹ら脛から離れようとしない。トンジュはサヨンの脚を眺め、淡々とした様子で告げた。
「腫れていますね。塀に上るときにでも挫いたのかもしれない」
 なるほど、自分の眼にも右の脹ら脛から足首にかけて薄赤く腫れているのが判った。
「すぐにでも、ちゃんとした手当をした方が良いのですが、今はどうにもなりません」
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