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とあるオクサマのニチジョウ
第9章 小麦色と白いオクサマ
「……恭子姉ったら…」
暗がりの寝室に杏子の声が流れた。
「えっ?」
恭子と正俊が驚く声が重なる。
杏子が声を出すとは思っていなかった恭子。
杏子だと思っていた人物とは違う場所から聞こえた杏子の声に戸惑う正俊。
開いた両脚を抱えられている恭子と、恭子の股間に顔を埋めていた正俊の動きが止まる。
「イヤらしく鼻鳴らしたりして、そんなに気持ち良いのぉ?」
薄笑いを含んだ杏子の声が暗がりに流れる。
その言葉に言い返せない恭子は、カラダを強張らせるだけだった。
「アンタも、あたしと恭子姉の区別もつかないのぉ?」
嘲笑する杏子の言葉に、恭子の股間から顔を上げた正俊も言い返す事が出来なかった。
…あ…アンズちゃん……
…一体…何を………
「あっ………」
まさか杏子が起き出して、声を掛けるとは思っていなかった。
正俊の舌遣いの気持ち良さに陶酔し始めていた恥ずかしさが強まる。
戸惑いと羞恥に混乱する恭子だったが、突然息苦しさから解放された事に声をあげた。
固く閉じていた瞳を開ければ薄暗い空間。
しかし、恭子が暗さに慣れる間もなく、状況は目まぐるしく変わっていった。