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とあるオクサマのニチジョウ
第1章 こんなオクサマ
「ふんふんふ〜ん」
明るい太陽の光が照らすベランダ。
鼻歌混じりに洗濯物を干す妙齢の女性。
ウェーブが掛かった肩まで伸びた明るい茶色の髪がそよ風に靡く。
足元に置いた籠から衣類を取り出すと、肩から剥き出しの白く細い腕を伸ばして竿へと掛けていく。
再び、籠の中の洗濯物を取り出そうと上半身を倒せば、細い眉を寄せて整った顔立ちを僅かに歪ませる。
「んもぉ……邪魔くさいなぁ………」
緩い口調で言葉を吐き出して上体を戻せば、タプンと揺れる胸の双丘。
フリルの着いた白いエプロンの胸は高く盛り上がり、著しい自己主張を見せていた。
「重いしぃ…揺れるしぃ…肩凝るしぃ……良い事無いのにぃ………」
自らの胸を見下ろして呟く。
貧乳に悩む女性を敵に回す言葉を吐き出し、彼女は洗濯物を干し続ける。
「ふぁぁ……良い天気ぃ……」
陽射しを浴びて、一段と気が緩んでいた彼女。
一通り干し終わり、両手を軽く組んで伸びをする。
そんな彼女の視界に、緑の多い閑静な住宅街の景色が飛び込む。
住宅街の一角にある高台。
二階建てのアパートのベランダから見える景色は彼女のお気に入りでもあった。
明るい陽射しを浴びながら、暫し時を忘れて眺めていた彼女。
「恭子さん、おはようございます」
ベランダに立つ彼女に、アパートの脇を通る通りから声が掛かった。