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夏の魔法
第5章 『過去』の旅生と

「でも、ある時…ある女の子が言ったんだ」

その顔が綺麗過ぎて
今度こそ人じゃないかと思った

「『チーズのカビはチーズの役に立ってるんだから、カビ男もなんかの役に立ったら?』ってね」

「え…結構、やな感じなんだけど」

「あははは!そうかな?でも、僕は嬉しかったんだよ」

「いや、喜ぶ所じゃないでしょ!!」

「うん、解ってるけど、嬉しかったんだ」

嫉妬の正体は
彼に恋したせいだと
やっと気付いた
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