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くちなし
第5章 交
「昴くん…っあ…もういけな…っんん!」
「んー?そぉなのぉ?」

ーくちゅくち…くぷ…ー

「ああっ!ダメ!おかしくなるっ!!」
「なっちゃいなよ…?」

執拗に私を愛撫する。
快感の波が押し寄せてくる。

「ふぁっ!ああんっ!!」

ーガクガクっ!ー

「あぁ…。雅ちゃん…いいよ。すっごくいやらしい顔してる。もっと、その乱れた姿見せてよ…!僕も…気持ちいい。」
「昴くん…も…もっと気持ちよくなって…?」
すごく驚いた顔をしている。

「参ったなぁ…雅ちゃんからそんな言葉聞けるとは思ってなかったよ…。…ん…。いいの?」
コクリと頷く私。

「ん…ちょっと待って…ね…?」

ーカチャカチャ…ー

「昴くん…。私が…。」
そっと昴に触れると、ビクン!と昴が震える。

「ちょ…ダメだよー?今の僕は、何するか…んん。」
優しく昴の唇を塞ぐ。
自分でもこんなに大胆になっていることに驚く。
舌を絡め、その感触を楽しんでいる。

「雅ちゃんのキス気持ちいい…。」
潤んだ瞳の昴が可愛い。
「私も気持ちいい…。」

「ね…。入れていい…?もう…我慢できない。」

ーぬちゅ…くぷっー

「あっ!昴くん…!」
「もう、戻れないよ…?いつものふざけた僕は…もう居ないよ。雅ちゃんを抱くときは、本気だから…。」
昴の甘いムスクの香り。
切ない表情。
昴の過去。
今はそれを全て受け入れよう。

「あぁ…雅ちゃん…。すごく…いい。雅ちゃんの香りは…本当に媚薬みたいだ…。もう…。」
「んん!…昴くん!あっ!」

突かれる度に乱れていく身体と感覚。

「もっと…呼んで。僕が存在してことを…実感させて。」
「昴くん!…っ!昴くん…。」

昴の存在?
どうしてそんなこと言うの?
過去に何があったのかは、わからない。けど…。

「昴くん…今ここにちゃんと居るよ?私も一緒。」
「うん…。雅ちゃん…。」

昴の心に闇のようなものが見えた気がした。

ーパン!パン!パン!ー

「っは!…激しっ!んんあ!っあん!」
「っく…。すごく…絡み付く…。」
「んん!昴く…ん!!あっ!イっちゃうよぉっ!ん!」
「ん!雅ちゃん…っく!…!!!」

ービクン!ー
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