この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第5章 変態王子が暴走しました。
こんなところを見られたら駄目だ。
絶対だめだ。
あたし的にもそうだけれど、それに乗じていたナツはここの大学生。
公然わいせつ罪で現行犯でしょっぴかれれば、退学になってしまう。
あわわ、ナツの未来が台無しだっ!!
それを思ったのが、喘ぎ声を発してから多分1秒も満たない僅かな間。
人間、危機に面した際に全てがスローモーションになると聞くけれど、あたしもそうであったらしい。
理性が命じた「隠蔽」。命令を受けた本能の動きは速かった。
皆から注視される前に――
あたしは思わず、顔を机に突っ伏したのだ。
正面からは、堅固な教科書の盾。
オタク男からは念のため、ナツの荷物を横に置く。
ナツの鞄を縦向きにおけば、丁度あたしの胸あたりを隠す。
あたしは知らぬ振りを決め込むだけ。
……卑怯者? 単細胞?
なんとでも罵ってくれ。
室外に出られないのなら、せめて無関係者を貫かねば、このキラキラ王子の変態性が世間様にばれてしまうのだ。
すべてはこやつのせいにして、あたしはだくだくと汗を掻きながら、時間が流れていくことを願い続ける。
それなのに――っ!!
あたしの胸から離れないナツが、押し潰された形の場所を不服に思ったのだろうが……舌で蕾を転がしながら、あたしを少し列の中央に押っつけると(勿論突っ伏したまま、あたしは慌てて教科書を移動させたけれど)、空いた椅子に仰向けに寝転んで、あたしの膝を枕にしながら、覆い被さる形のあたしの胸を本格的に攻め始めたのだ。
なんなのこの子。
なんでこんなに大胆不敵なの!?
あたしが必死に築き上げた牙城が、ナツを隠していることをいいことに、ナツが下から指と舌を使ってあたしの胸を悪戯してくる。
よぼよぼ先生が、マイクを使って授業を始めた。室内に声が響き始めると、それに応じてナツも水音を大胆に強めさせた。
ちゅぱり、ちゅぱり。
くちゅ、くちゅ。
わざと粘着系の音をたてて、あたしが一番感じる蕾を交互にねぶる。
今まで遠慮していたのか、容赦ない。