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目が覚めたら。
第2章 とんでもないことになってました。
「他の女相手なら遅漏気味なのに、お前相手と考えると、途端にイってしまうらしい。自慰でも、地球のために頑張ったウルトラマンも見送れない」
「だって、しーちゃん相手だと思ったら……」
さらに恥じらいぽっとなるナツ。長い睫毛をふるふる震わせて、こんなに美しい顔立ちの王子様なのに……とことん残念さを強めるか、ナツ。
「けどナツ……そういうことする相手がいたんだ?」
「そ、それは……」
「シズと結婚するまで童貞をひたすら守り通したいと泣いて抵抗していたが、そこは事情が事情。お前を助けるための耐久性とテクを身につけるために、俺が修行の旅に出させた。発情期のサルよりはマシだろう」
旅に出されなければ、いまだ童貞は守られていたらしい。
「しーちゃん、ごめんね。綺麗な体、守れなかった。だけどこの愛は、守り抜くからね? 僕の愛で、しーちゃんを悦ばせてあげる」
……しかも、この妖艶さ。
なんの経験値を上げてきた。
「他の女に対しての耐久性はついても、シズに挿入した途端にナツは駄目だ。よってイソギンチャクまで届かず、お前をナカでイかせる前に風塵化決定」
そのイソギンチャク表現、なんとかならないのだろうか。
「で俺は……年だ。この年で特殊なお前のナカで3回射精は命とりだ。しかも俺はナツとは反対に……遅漏だ。お前が壊れるぞ?」
どや顔で言われてもな。
とことん正反対の兄弟だ。
「だからな――」
「いいよいいよ、あんたらには頼る気もないし」
「最後まで人の話を聞けっ!!」
ハル兄の怒声に、あたしは思わずナツを抱きしめた。
「お前の体は少し特殊で、膣からではなく口や血液からでも精液を摂取できることがわかった。
だからお前は12年間、眠ったままで生き続けられた理由でもあるんだが……」
おい、ハル兄。
なんでそんな意味ありげに"特濃俺様牛乳"を見る!?
おい、ナツ。
なんでそんな意味ありげに、白濁色の点滴を見る?
「なんだか顔色悪いな。貧血になったのなら、この牛乳を飲むか?」
「いりませんっ!!」
「え、しーちゃん、気分悪くなったの? 波瑠兄、点滴点滴っ!!」
「喜ぶな。必要ないっ!!」
なんだよ、恐いよ。
あの牛乳と点滴、なんなんだよ。