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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2

「あんな卑猥なものを、私の口から説明させようとするの!? アンタ、MだけじゃなくてS気もあるの!?」


「え……なんで萌えまんがS……」


「きゃああああ!! なによアンタ、変態街道まっしぐらじゃないの!! とんでもない女ね!!」


 なんで萌えまんが変態と関係あるのだろう。

 大体どうして、そんなものがコンビニで売っているんだ?


「信じられない!! 二週間前から発売されているこんな卑猥なものを、わざわざ聞いて来るこの変態さ!! 露出狂の男が自分のイチモツ指さして、"お嬢さん、ここの正式名称なんて言うか知ってるかい?" って言っているようなものじゃない。しかもそう言えばアンタ……萌えまんを正式名称で言ってたわよね!? 真性変態!?」


 なんなんだ、萌えまん。

 あたしが噛んだ正式名称は、露出狂の変態に例えられてしまった。


 わからない。

 あたしには萌えまんの正体が全然わからない。


 二週間前から発売されているとしても、あたしが目覚めたのは1週間前だし。知らないよ、そんな卑猥なものがコンビニで売られているなんて。

 おばさんだって微笑んでお金渡してくれたじゃないか!!


「え、ますます気になるじゃないの。萌えまん、食べてみたい!!」

「食べる!? あれを女が食べるの!? 信じられない、信じられないっ!!」

「だって買い占めた前のひとだって女……」

「あれは男よ!? 女装したっ!!」

「ええええ!?」

「私はわかるの、そういう変態の臭いが!! どうして私には変態が集まってくるのかしら!!」


 委員長に吸い寄せられるらしい変態。

 ナツはまだしも、あたしまで含まれている。

 多分、タカシくんも入っているだろうこと、彼女は気づいていないだろう。


 それより、変態が好むらしい萌えまん。

 さっきの白衣赤ハイヒールのが……男!?



 そう唖然とした時だった。



「あ……」


 委員長が目を細めたのは。
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