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目が覚めたら。
第3章 変態王子様は×××でした。
「しーちゃん、ベッドに行こ……? ベッドで愛し合お……?」
情欲に掠れた声は、まるで懇願のようで、……誘惑のようで。
あたしの頬に、自分の頬をつけてすりすりするナツは、あたしを両腕に抱えてお姫様だっこをする。そして運ばれたのはベッドの上。
ちゃっかりダブルを予約したのか。
そしてナツは、あたしの目の前で服を脱いでいく。
だからどうしてコイツは、こう挑発的な眼差しを向けたまま、誘うような空気を醸し出せるのだろう。
これは相当、女慣れしていないと出て来ない。
皮肉気に詰るべきなのか、あたしのための修行によく頑張ったと褒めるべきか、非常に悩むところだけれど。
誘われる度に、あたしの体の中にカチリとスイッチが入る音がする。
もう何度カチカチ音がするのか。
どこまでスイッチがあるのか。
その度に、ナツを渇望していくあたしは、ナツへの愛しさを募らせる。
虐めたい。
あたしは、可愛いナツを食べたい――。
「……ナツ、随分もってるね?」
はちきれそうな股間を冷静に指さすあたし。笑えるくらいの余裕は、昔のあたしに持ち得ぬもので。
そうさせているのは29歳という年増女の余裕なのか、相手がナツだからリラックスしているのか、それともあたし自身が、こうしたことに関して変わってしまっているのか。……淫魔とやらの影響に。