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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
ハル兄の唇が半開きになり、上下の歯が僅かに動き隙間ができた。
中に入れとお誘いを受けているのはわかるが、いざとなれば無性に照れくさくなって俯き加減でもじもじしていると、がつんがつんと太腿が足で蹴られる。
「ん!」
顔まで、ずいと近づけられた。
仕方がない、入らせて頂きます。
ハル兄は目を閉じない。
唇が触れる瞬間も、あたしがどんな顔をして舌を差し込んでいるのか、すべてを見つめている。濡れ始めたその瞳で。
ぬるりとした舌先が触れると、びりびりと電流のようなものが体に走り、あたしは小さく声を漏らした。
びくりと体を震わせたのはあたしだけではなかった。ハル兄の体も、ハル兄のモノも、同様に震えて……あたしの手の中のモノが少し元気になった。
それが嬉しくて片手をハル兄の首に巻き付け、一生懸命舌を絡ませながら、ぬるぬるしてきた陰茎を優しく上下に擦り上げる。
「んんっ……」
ハル兄がしてくれるディープキスは、意識が飛ぶほど気持ちいいのに、あたしではへたくそすぎて、依然憮然とした表情であたしを見つめ続けるハル兄の表情を壊せないのが悔しい。
自分から舌を絡めて、その感触に勝手に気持ちよくなって。喘いで乱れていくのはあたしばかりで、ハル兄からの応答がないのが寂しくて。
一緒に気持ちよくなりたいよ。
あたしがハル兄を元気にさせるために始めたものなのに、気づけば眦に涙をためて、
「ねぇ……ちゅぅして……?」
せがんでいるのはあたしの方で。
ハル兄の眉間に皺が刻まれた。
「波瑠とちゅぅしたい……とろとろになるちゅぅして?」
漆黒の瞳に、獰猛な光が宿ったと思った瞬間、ハル兄は荒々しくあたしの後頭部を掴むと、覆い被さるように深いキスをしてくる。
質量感ある舌が、あたしの口いっぱいに広がり、あたしの舌と激しく絡み合えば、待ちかねていたその気持ちよさに秘部がじゅんと濡れて、あたしは身をよじった。