この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 

「なんか……あたしばっかり、ずるい……」

「ん……?」


「あたしばっかりドキドキして、ハル兄は余裕で……ずるいっ!」


 体の向きをずらして、ハル兄に抱きついた。


「余裕……?」 


 ハル兄の唇が、こめかみに優しく落とされる。


「お前抱くのに余裕なんてねぇよ」

「嘘だ」


 今さらだと思うけれど、ハル兄の余裕が悔しくて。

 余裕こそが、あたしとの経験の差であり、ハル兄が抱いた女の数が大きく関係している。


 あたしに今まで彼氏はいたけれど、こんなにラブラブなことをして貰ったことはなかった。前戯よりも本番。本番が終われば消滅――。

 だけどハル兄は、どこまでも消えた女相手に何度も愛したはずなのだ。

 こんな風に?

 もっとあっさり? もっと濃厚に?


 ああ、あたし嫉妬しちゃってる……。


「シズ」


 よく見えてなかったハル兄の切れ長の目があたしに向けられる。

 夜景と同化したように、夜空が溶けたようなハル兄の黒い瞳に、きらきらとネオンみたいななにかが瞬き、零れ落ちそうだ。
 
 魅惑的なその瞳であたしを捕らえ、ハル兄はそっとあたしを離すと、着ているベストとブラウスの前ボタンをすべて外した。


 青白い光を浮かび上がらせて、その逞しい体を見せると、静かに微笑んであたしの顔をその胸に引き寄せた。


「余裕、感じるか?」


 どくどくどくどく……。


 すごい早さの鼓動が聞こえた。


 それはまるで、あたしのもののように――。



「お前のも聞かせろよ」



 ハル兄の手が動き、手際よく背中のチャックが下げられ……ドレスがするりと腰まで下がった。

 黒いレースのブラを見られたのが恥ずかしくて、片手で胸元を隠せば、ハル兄がふっと笑いながらその手を外す。



「……勝利の女神は……黒好きか」


 そしてぱちりと音がして、ブラまでもが外れた。

 震えるように揺れた胸に、そのままハル兄が耳を寄せる。


「ホント……お前は俺を煽りまくる」


 まるで大きな子供が、あたしの体に抱きついているかのよう。

 熱いハル兄に触れられた肌が、じんわりとした熱を広げた。
/920ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ