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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
「静流、お前……自分で動いてみろ」
甘やかな声があたしの耳を掠める。
「え……?」
「俺の前で……踊ってみろ。俺の脳裏に焼き付かせろ。この俺が好きな景色の中で、俺のモノで乱れまくるお前の姿を」
ハル兄は腰の動きを止め、代わりにあたしの尻を両手で掴むと、腕力で上下に揺らし、ぐりぐりとあたしの腰を回させる。
「ああああっ、だめ、そのぐりぐりだめぇぇぇっ!!」
涙目で訴え上体が前のめりになれば、ハル兄があたしの胸に頭を埋めるようにしてあたしを支え、胸の蕾を舌で転がしてくる。
びりびりとした快感に、今度は仰け反ってしまう。
「だめ、だめったらぁぁぁぁ!!」
「ん……だめだめ言いながら、お前の腰……俺が手を離しても、自分で動いて居るぞ、静流」
「んん、んんんっ、そんなことは……」
動いていた。
自ら淫らに腰を激しく振りながら、背に回した手であたしを支えながら、胸に貪るハル兄の頭を掻き抱いていたあたし。
それを満足気に見上げながら、ハル兄は時折不規則に下から腰を動かし、あたしのペースで動くように誘導しながらも、茶々を入れるように掻き乱して意地悪をしてくる。
「やぁん、駄目、駄目、波瑠の馬鹿ぁぁぁっ!!」
笑うハル兄があたしをじっと見ている。
熱を帯び濡れた漆黒の瞳は、欲情しているというのに依然憂いを含んだまま。
ハル兄が今こうしている間も、なにかを憂えて葛藤しているのかと思えば、心がきゅうと締め付けられる。
あたしを見て貰いたい。
ハル兄を煩わせるものすべて忘れて、あたしに夢中になって貰いたい。
あたしはハル兄の唇に自らキスをすると、体を反り返らせるようにして、大きく腰を振った。
「お前……限度ちゅーもんを……」
「波瑠、見て……。ねぇ、波瑠によってこんなになってるあたしを見て」
恥も外聞も捨てて、ハル兄の前で乱れて感じまくるあたしは、まるで自慰を披露しているかのように。
「もっと……あたしを求めて」
ああ、ハル兄がまた大きくなった。