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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
揺れる。
揺れる。
ハル兄の上で快感を求めて揺れるあたしの体。
"許さない、許さない"
揺れる。
揺れる。
そんなあたしを見つめる漆黒の瞳が。
"あたしを抑えようとするなんて。あんたばっかり味わうなんて"
揺れる影はひとつになるのに、0にならないもどかしい距離がある。
すべてが迎合出来ないのは、体のせい? それとも心のせい?
ねぇ、もっと獰猛な目であたしを求めてよ。
どうしてそんなに眩しい眼差しで見つめるの?
ねぇ、あたしを崇めないで。
ねぇ、あたしをそんなに遠くに見ないで。
あたしは女神さまのような、崇高なオンナじゃない。
ハル兄を欲する淫らな悪魔だ。
"そう、あたしの力を思い知るがいい"
ねぇ、あたしに魅せてよ。
ハル兄の感じている、余裕のない顔を。
あたしのナカに入っただけで満足しないで。
その先を渇望してよ。
挑発的に動かす腰の動きを早め、あたしの手がハル兄の尖った胸の頂きを弄れば、びくんとハル兄の体とモノが反応した。
「……っ、お前……俺をけしかけるなっ」
荒い息をしながら、お返しであたしの蕾を思いきり囓られた。
痛みすら快感となる。
欲しい。
欲しい。
淫らな自分に嫌悪するけど……渇望は止まらないんだ。
"淫魔なんだから当然でしょう? さあ、求めて"
もっともっと、ハル兄の情熱が欲しい。
"強く渇望して"
じっとしてなんていられない。
どくん。
「ねぇ、見せてよ。ハル兄の激情が弾け飛ぶその瞬間。波瑠のイク顔見させて?」
こんなに猛々しいもので、ようやく繋がれたのに。
もっと乱れて、もっと感じた顔をしてよ。
"ふふふふふ……"
肥大する欲求に、少しだけ意識が薄れて浮遊したような気がした。