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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美
 

 お願い誰か。

 ナツを抑える手段を……。


 このままだったらあたし、あたし――。


 その時、お尻がブルブルと震えた。

 スマホをポケットに入れていたことを思い出す。


 あたしの秘部を口淫することに夢中のナツは気づかない。

 ナツが見えない角度でこっそり取り出せば、モモちゃんからのメールで。


『ちょっと手間取る。終わったらメールするから、それまでナツといろ』


 そうだ、モモちゃんなら。

 ナツをよく知るモモちゃんなら、ナツを抑える手立てを知っているかも…。


 だけど快感の渦に取り込まれているあたしは、返信できない。SOSが字にならない。


 そんな時にモモちゃんからまたメールが来た。

 
 モモちゃん……、


『書き忘れた。これ送った直後から15分、俺の電話が繋がらない』


 鬼……っ。


 
「はぁぁあっ、ねぇ、ナツ、あああ、ねぇ、そこはっ、ナツ、ああああっ」

「しーちゃん、これならいい? もうこんなになっているなら僕の挿れられるね?」


 そうだ、文字が打てないのなら声で。電話だ。

 なんとか震える指を動かして、スマホの電話帳を見た。


 モモちゃん以外に登録しているのは…。



 "しーちゃんの嫁♡"

 "俺様"


 なんでこれしかない?

 色々入れていたアドレスを……、


「ん、んんっ、しーちゃん、しーちゃん……っ」


 抜け目なく消せるのはこいつか!! 
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