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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美

 
「どうしたら…、立ちバックさせてくれる?」


 可愛いナツ。なんでそんなに哀切な声音なのか。

 エロい生き物は、庇護すべき可愛い生き物になる。

 顔を見たら、きっとうるうるしているだろう。


 180cmを超えた、小動物と化しているはずだ。

 だがそう素直にならないのがナツでもある。

 ハル兄の卑猥帝王のルールの如く、変態王子にもマイルールがある。それで19年も仲良し兄弟出来ているのがなぜなのか、いつも不思議だ。


 案の定ナツは、自分で質問していながら、自分で答えた。



「じゃあ……………………、一緒に…同時にイクしかないね」


 ……この可愛い生き物、長い間の後、またおかしなことを考えていそうだ。あたしが提案した道からそれた道に歩いて居る気がする。


「それでもし先にしーちゃんがイッちゃったら、立ちバックね。僕が先だったら、しーちゃんが僕の上に跨がって、僕のを奥深くまでぐさっと挿して、思いきり腰動かしてね」


 幼馴染みの勘とやらは、あたったようだ。

 どちらに転んでも、ナツしか喜ばない提案を実践しようとするあたり、"さすが難関大学生ね"とでも、言って上げた方が良いのだろうか。
 
 とにかくもイった後、挿入は確定事項らしい。


 それからご機嫌になったナツは、攻めの手を弱め、あたしはどの条件をも蹴るために、中指をウォーミングアップした。


 
 そして甘い甘いナツのものを口に含み、蜂蜜の味が滴るところを、舌で舐めとった。


 最高!! 極上の味――!!


「……っ」


 強くなったのかな? それでもナツが反応する場所は以前と同じ。尖端の縁を舌でなぞると…ふふふ、また蜂蜜が尖端から出て来た。

 だからこの先っぽ、大好き。
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