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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美

 
「駄目、しーちゃん、駄目、駄目っ、抜いて、抜いてっ!!」


 泣きながらもきゅうきゅう締め付けるナツ。

 感じているの?

 肛門もぬるぬるしてくるものなんだね、さすがに蜜はないけれど。


 ナツが子供のように騒ぎながらも、"オス"の表情をする。

 
「しーちゃっ」

「我慢しないで。さあ、イッておいで?」


 熱く潤うその部分を、軽く押した。



「あぅぅぅぅぅぅぅっ、ぁああああああっ」



 ナツが目を見開きながら、淫靡な表情を混ぜ、身体を痙攣させた。


 そそり立つものはその硬度を保ったまま、ナツは女のような嬌声をあげて、その身体を…とてつもないらしい絶頂に震わせた。


 怒っているような悲しんでいるような、だけどどこまでも蕩けた表情で、ナツは視線であたしを求めると、そのままぷつりと果てて崩れた。


 WIN!!


 あたしは忘れていたらしい呼吸を再開して、びしっと親指をたてた。

 気を確りもっていなければ、ナツのよがる様を見て、つられてあたしもイッてしまいそうなくらい、ナツの乱れ方は強烈だった。

 恥ずかしいけれど、凄く濡れてしまっている。

 あんな表情を見せられたら、"犯したい"という気持ちがむくむくと起き上がったのは確かだ。これが"煽られる"感情なのだろう。


「さて、これから……」


 冷静になってみれば、これからが大変だ。

 この可愛い生き物は大きく、ここからベッドまで運ぶのはひと苦労。だけどナツが気持ちよさそうな寝顔を見せるから、あたしはこの先のことは保留にしておいて、まずにっこりと笑った。


 幸せに果てる顔を見るのは、とても気分がいい。

 自分がしたことに満足してくれていると思えば、こちらも充足感が味わえる。

 透き通るような白い頬に指でつんつんしてみたが、ナツは起きないが、あたしの指の刺激に喜ぶように、顔を綻ばせた。
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