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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました

胸の奥がぽかぽかと温かい。
その温度は上昇し、段々と下で繋がっているところの熱さにまで近づき、身体の中がその熱で統一されていっているような気がする。
なんだか、それが――。
「嬉しい、嬉しい……っ」
快感と共に、放流されるのは喜悦。
ただ本能の赴くまま、あたしは涙を浮かべながら叫んだ。
「淫魔が出て来ないっ、出て来ないのに、ようやくっ、波瑠に……抱いて貰えたっ」
……それは、理性の干渉を受けない率直な言葉で。
「――っ!!!」
目を見開いたハル兄が、ぶるりと身震いした。
そして――、
「激しっ、激しいっ! 波瑠、波瑠、駄目……っ、あたし壊れるっ」
猛るような抽送を始めた。
獰猛な猛獣に襲われている気がするが、その一抹の恐怖すら快感へとすり替わり、電流のような快感の痺れが、全身に走っては散る。
「波瑠、波瑠、おかしくなる、壊れちゃう、あああああっ」
強烈な堪能の波にさらわれ、なにも見えない。なにも聞こえない。
ただ感じるのは、ハル兄の熱さと匂いだけ。
ハル兄に包まれている――。
「なにか来る、来る来る、来て壊れちゃうっ、波瑠っ!!」
「ああ……壊れろ。壊れて壊れて……俺だけのものになれ」
「波瑠っ、やっ、波瑠ぅっ、来る、来るよう、波瑠っ!」
「俺は昔からっ!」
両足をぐいと持ち上げられて、ハル兄にだっこされた形で宙に浮いたあたし。その突然の不安定感が快感の波をさらに強めた。
「お前を抱きたくてたまらなかったんだよっ!」
下から、強く突き上げられる。
そして同時に、ハル兄に支えられているあたしの両尻も、ハル兄の手によって荒く上下に動かされた。
卑猥な音が強まっていく――。

