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目が覚めたら。
第12章 鬼畜帝王が考えました
 


「んぅぅぅ」


 あたしは両足を大きく開いたまま、あたしの上に覆い被さるように体勢を倒すハル兄にしがみついて、ハル兄の肉棒を迎入れる衝撃に引き攣った息をしながらも、歓喜の声を上げた。


「とろんとした顔しやがって……。そんなに俺のは好きか?」

「うん、波瑠のが好き……ああ、おっきくなった……」

「波瑠のが好き、から"の"を消せ」


 とろとろした頭で必死に考える。


「波瑠が好き」


 するとさらに膨張して、動きが激しくなった。


「気持ちいい、気持ちいいっ」


 擦られる快感を訴え、ハル兄の唇を求めた。


「シズ、なんで気持ちいいかわかるか?」

「波瑠がうまいから?」


 ハル兄は、余裕ない顔で苦笑しながらあたしの頭を撫でた。


「それ以上に、俺は優しいだろ? お前に合わせているだろ?」

「あっあっ、う、うんっ、優しい…波瑠は、優しくてっ、あああっ、イキそう。波瑠とこうしていると思うだけで、イキそう!」


 ハル兄は舌を絡ませてきながら、打ち付ける腰の動きを強めた。

 
「ああっ、お前だから優しいんだからな」

「特別?」


 激しい動きに声が震える。

 だけどハル兄は、その動きで身体が離れないようにするかのように、がっしりとあたしの身体を両腕で抱きしめながら、掠れた声で言った。


「ああ、特別だ。だけどお前を独占したい特別だ。その意味を、よく考えろ。お前だけに優しくしている意味を、考えろ」

「……っ、激しっ、奥まで来る、波瑠、ああああっ、いいよ、独占して。あたしだけを見て、ねぇ、あたしのナカでイッて。あたしだけのナカに」


 ハル兄を離したくない。

 あたしを独占したいと思うのなら、その間ハル兄はあたしのものになる。


 目の前がチカチカしながら、あたしはそれだけは必死に考えた。
 
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