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目が覚めたら。
第12章 鬼畜帝王が考えました
あたしの顔を見て、ハル兄の眉間に縦皺がくっきりと刻まれる。
「……それまで考えていたことを、正直に答えよ。長文可」
ほほう、今度からは長文もよくなったらしい。
まとめる必要がなくなったあたしから、言葉の洪水が溢れ出る。
「今までハル兄に身ぐるみ剥がされ、散々いやらしいことをされて、あんあん喘いでいたのに、布きれも纏っているこんな程度で、しかもお外で……なんでこんなに体が反応してしまう……」
「ほう、お前の体は疼いたのか」
途端にあたしは、驚いてハル兄を見上げる。
「ハル兄、エスパー!?」
「お前が口に出してべらべら喋ったんだろうが。熱く蕩けてたまらないから、今ここで奥まで突っ込んで欲しいとか、めちゃくちゃにして欲しいとか」
「……いや、まったく言ってないから」
「言ってる」
からんとラケットが地面に転がり、あたしはハル兄に両手を巻き付けられ、抱き付かれた。
「ハル兄、ちょっと!!」
「誘ったのはお前だろう?」
ハル兄の男の香りが濃くなり、熱が上がってくる。
「誘ってなんて……!」
「誘ってる」
また顎を掴まれ……唇を奪われる。
少しだけヤニの香りがする、蕩けるようなキス。
このキスをされると、もう思考力がなくなってしまう。
くちゅ、くちゅ。
そんな湿った音をたてて舌が絡まると、足に力が入らなくなってしまうあたしはハル兄の胸に凭れるが、ハル兄はここぞとばかりに攻めてくる。
「ん、ふ……んん、ああ」
漏れる声が大きくなると、ハル兄からも艶めいた声が聞こえて、さらにキスは激しく濃厚になる。