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不器用なくちびる
第9章 未来
ちょっとためらいつつ、
ドキドキしながら石をめくる私。
〝学校でもう辛い思いしませんように〟
うんうん、そんなこと書いた気がする。
あと橘くんの石は…
…………
〝香山が書いている
願いごとが叶いますように〟
う、うそ…
今日3度目の号泣…
もうダメだぁ…
おばあちゃんに何て言おう。
あの時。
当然、それぞれ自分のことを
書いてると思ってた。
だってお願いごとだもん…
でも橘くんは
私のことを書いてくれていた。
でもそしたら…どういうこと…?