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可愛いヒモの育て方。
第18章 告白

 そりゃあ。だって。ねえ?
 放心状態の私を立ったまま見ていた麻人が、ふいに声をあげる。

「てか、こんなことしてる場合じゃなかった! じゃ、友梨香さん、行ってきますねー!」

 そそくさと部屋を出ていく。

「鍵はかけといてくださいねー物騒だから!」

 語尾に被さるように、玄関のドアがバタンと閉まる音。

「…………マジか」

 もう友梨香さんとエッチしません。その言葉がぐるぐると、脳内を巡る。
 エッチなしな生活なんて、私には三食抜きよりツライ!

「麻人が反抗期だー!」

 一人頭をかきむしりながら、そう叫び、深い深いため息をつく。
 昔は全部してくれたのに。最近ちっともヒモじゃない。家政婦でもない。
 私は食パンをがぶりとかじった。もぐもぐと咀嚼し、牛乳で流し込む。
 麻人の変わり様をいつまでも嘆いていたって仕方ない。朝食なんだか昼食なんだかを済ませ、食器を洗い、早速掃除に取りかかる。

「とりあえず風呂からだな」

 いくら麻人に拭いてもらったといっても、やっぱりシャワーは浴びたい。浴びるついでに風呂掃除だ。
 寝不足な体に鞭打って、なけなしのやる気を絞り出すように大きく伸びをした。
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