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可愛いヒモの育て方。
第19章 キズ

 何度かけても、麻人が電話に出る気配はなかった。病院だろうし仕方ないのはわかってる。こんなに連続でかけたこともないので、私が怒ってると思っているのかもしれない。
 確かに、怒ってるけどっ。
 私は携帯を閉じてベッドの上に放り投げた。電話に出てくれなければ、今の私にはどうすることもできない。
 だけどその時、着信が鳴った。飛び付くように携帯を開くと、麻人から。

「……もしもし?」
「もしもしじゃないですよー。もう、何回も電話びっくりするじゃないですかー」

 電話越しに聞こえてくるのは、普段通りののんびりした声。

「今日飲みで行かないってメールしたから、怒ってるんすか? ちゃんと片付けれました? 明日か明後日、チェックはしに行きますからねー。それまでその部屋、キープしといてくださいねー」

 笑みを含んだ声。今はそれが、痛々しくさえ思えてしまう。
 麻人の言葉は無視し、単刀直入に聞いた。

「……今どこにいるの?」
「え? だから飲み……」
「どこの病院?」

 被せるように問いかける。麻人は電話越し、押し黙った。
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