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第5章 ヌードな心。

淡い恋心がくしゃつと
潰された男は‥‥‥
立ち直るのに時間が掛かる。

純粋に志穂が好きだからこそ、
余計に傷ついた。

部屋を出て、
届かぬ志穂への思いに
憤りを感じ、

さっきまで腕の中に居た志穂が‥‥‥
憎いとすら思った。

志穂は‥‥
きっと俺じゃなくても良かったんた‥‥

たまたま俺だっただけ‥‥

そんな志穂が‥‥‥
俺の中では‥‥‥‥

最も嫌な女でありながら‥‥‥‥
最も美しく、
儚くて手に入らなくて、
俺の心を掻き乱して‥‥‥‥

たった一度のセックスを
俺の中で忘れられない形にした
憎くても恋しい女だった‥‥‥


あの夜以来、
俺は志穂に会ってない‥‥‥

追っても、
志穂は‥‥‥
俺に振り向かないのが‥‥‥
分かってしまったから‥‥‥


これ以上傷つくのが‥‥‥
怖かったんだ‥‥‥‥。

ジムも辞めて、
彼女の連絡先を消去し、
全てを記憶から抹消しょうとした‥‥


忘れたかったのに‥‥‥

時々、
綺麗なクロールで泳ぐ彼女の
夢を見た。



彼女は‥‥‥‥
やっぱり美しい‥‥‥‥


悔しいけど、


忘れるには‥‥‥‥
惜しい女なんだぁ‥‥‥