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イヤよイヤよも好きのうち
第6章 チェリーとペット


『…あれ?もしかしてユリ先輩の彼氏じゃないんですか?なんも反応ねーとこ見ると。』
げ。レンは中々鋭いみたい。
『ははーん…先輩のクセ、知らないんだ?なーんだ、僕の勝ちかぁ〜』
クセ…性癖のことだ。
迂闊に喋れない。イツキの前で、ボロを出しちゃいけない…!
『勝ち?何言ってんだよ、お前。とにかくお前こそ!彼氏じゃないなら、ユリから離れろ!』


イツキが私を引っ張る。
だけどレンも離さなくて。
両手を引っ張られて痛がる私の姿に、イツキは手を離した。


『先輩、2人きりになれるとこ…行こ?』
『やだって!離せ!』
『…いいの?この人にバラすよ、僕らが部室でしてたこと?』
『!』


最悪だ。
こんなクソ犬だと思わなかった。手を出す前に、血統はちゃんと調べとくんだったな…。
こんなに目利きがハズレたの初めてだよ。
あー…あとの祭り。


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