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イヤよイヤよも好きのうち
第6章 チェリーとペット
『……お願いがある。』
私は、これからイツキに嫌われる。
それならいっそ…
『初めては、全部イツキ。レンくんは2番目にして。』
『先輩…?』
『ちなみに私は新品よ。ファーストキスからだから!』
めいいっぱい強がった。
強がって言ったけど、情けなくも涙目である。
そんな私を見て、レンくんは目を細めてニヤリと笑った。
『まさか…いたぶる術は持ってんのに、未経験だったなんて…先輩、すごいね。』
『…///』
『分かりましたよ。僕は後攻に努めます。…イツキ先輩があんまモタモタしてたら分からないけど?』
『なあ…何の話だよ?』
『イツキ…キス、して?』
『……?!えぇ///』
『ごめんね…こんなことになって。でも…私はイツキがずっと好きだったの。お願い、思い出、下さい。』
私はイツキの後頭部を掴んで、捧げた。……ああ、奪ったのか。チェリーボーイのファーストキスを。
まぁいいや…3人の、誰にも言えない関係が幕を開けた。